仏壇開眼

お仏壇を新しく購入しても、開眼をしなければただの置物になってしまいます。お仏壇を新しく購入した場合、またお仏壇の引っ越しを終えたら、必ず仏壇の開眼（かいげん）供養を行います。

開眼とはご本尊さまの眼を開くという意味です。眼は自分やこの世を見る観察力となるといわれており、詳しく説明すると次の五種があるのです。

1　肉眼（にくげん）－わたしたち人間の眼。つまり感覚器官としての眼のことを言います。
2　天眼（てんげん）－天上にいるの神々の眼。遠くも近くも、内も外も、昼も夜も、上も下もかかわりなく見ることができる、望遠鏡や顕微鏡のような超人的な眼をさします。
3　慧眼（えげん）－智慧のまなざし。私達人間のさまざまな姿を観察し、苦悩・災厄の原因を見極め、その解決法を見出す眼と言われます。
4　法眼（ほうげん）－叡智の眼。この世は諸行無常、やむことなく生成流転する真理を見極めるその在り方を知る眼。
5　仏眼（ぶつげん）－ご本尊さまの眼。上の四種の眼を総括する慈悲のまなざし。

　このように開眼供養とは、仏壇に限らず仏像や、仏画、お位牌、墓石、お塔婆などが、ご本尊さまとしての仏徳をそなえるための作法です。

開眼戻し

新築や引っ越しなどで仏壇を移動する際は開眼戻しの作法を行い、引っ越しを終えた後、改めて開眼を行います。→開眼戻し

お位牌、墓石などを修繕、改修したりする場合にも、前もって「開眼もどし」の作法をし、修復後に再び開眼作法、供養の法要を行います。ただの物ではなく丁寧に引っ越しの際にも開眼戻しから開眼を行います。